迷光亭冬雀日記

思いつくまま、気の向くまま。行く先もわからぬまま。

雨が降ってる。

 

雨が降ってる。
午前4時半、早朝覚醒

 

今日はみどりの日で、
仕事も行かなくてよくて、
出かける用事もなくて、
部屋の中にいて。

 

家族が起きる気配もなく、
空は白みはじめたけれど、まだ日も昇らず、
ベッドから身を起こすこともなく、
ただ、雨音を聴いていて。

 

雨に濡れることもなく、
昨日、羽毛ぶとんと取り替えた肌がけにくるまり、
部屋のあかりもつけずに、
iPhone中谷美紀の曲でも聴こうなんて思いながら、
書いてみたポエムが、ほら、こんなふうにできたよ。

 

そんな雨の日の朝、5月4日。
“May the 4th be with you.”

 

私の理想の隠遁生活

(2015年3月14日、記す。いまは遠い、ふたりのこころに捧ぐ)

 

 

60歳の夏、冗談のようだが、宝くじで 3億円が当たった。
かくして、私の理想の隠遁生活が始まった。

住処は、千代田区猿楽町、駿河台から女坂を下った辺りの雑居ビルの 4階に定めた。
この街は、私が 2歳から10 歳まで暮らしたところである。このビルの部屋というのは、住居用ではなく、もともと、何かのマイナーな業界紙の編集部があったというところらしい。 30平米ほどのスペースである。
家具類は、ベッドと、ライティングテーブル、背の高いスライド式書棚が 4棹、TV セット、衣類用チェスト、そのくらいである。かようなところで、一人暮らしている。

朝は、夜明けの前に起き、ミルクティーを飲みながら、日の出るのを、窓越しに眺めて待つ。日が昇ると、まずは日課としている散歩に出る。女坂をえっちらおっちらと登り、マロニエ通りを歩み、御茶ノ水駅の脇を抜け、聖橋を渡り、神田明神に参詣する。帰りは秋葉原方面へ坂を下り、昌平橋を渡り、淡路町から小川町、駿河台下の交差点をぬけ、猿楽町へ戻る。
そうしてから、朝食である。朝は、白米に限る。時たまは、トーストのこともあるが、基本、ご飯である。ハムエッグとキャベツの味噌汁、キュウリのキュウちゃん、ごく簡素な朝食である。

午前中は、読書に充てる。目下、岩波書店漱石全集、箱入り、しかもあえて神保町の古書店で古本で購入したものを、読んでいるところだ。かたわらに煎茶と草加せんべいは欠かさない。

漱石先生の世界観に没入していて、ふと気がつくと、正午である。昼食にする。スパゲッティを茹でる。今日は、ツナとほうれん草。

腹も膨れたところで、午後は、神保町へ古書店巡りにむかう。社会科学、アート、人文書、の専門店3軒をはしごする。どの古書店主も、愛想が悪く、人を値踏みするかのようなまなざしで一瞥するが、私も負けじと素知らぬふりで応じる。ぞんぶん、本を堪能すると、その後は、喫茶店へおもむく。
私の行きつけは、三省堂神田本店裏の、ミロンガである。カフェオレと、ブラックベリータルトを賞味しつつ、アルゼンチンタンゴの調べにに身をゆだねる。

夕方になった。今日はめずらしく、遠方、二子玉川より、友来る。また楽しからずや。
まずは、共栄堂のスマトラカレーで腹を満たし、そのまま階上の、ビアパブ、ランチョンへ移動する。彼は下戸なので、私ばかりが、ビールを飲む。つまみはミートパイ。彼は相変わらずの、適当で愉快な男である。ジョッキ三杯を空けたところでお開きとする。

神保町駅まで、友を見送り、一先ず自宅へもどり、西神田の銭湯へ行く。ほろ酔い加減に春の宵の風が心地よい。ふと見上げれば、おぼろに満月である。じつに良い。

ふろ上がりの、さっぱりした体で、我が住処に帰ると、ばったり、ベッドにころがる。うとうとしながら、今週末におとずれる、数十年来のおんなともだちのことを想う。この数年、週末に、彼女の家を訪ね、夕食をともにする習慣になっているのである。買い物も二人でして、料理するのも二人、二人で食べるのである。若かりし頃より魅力的なひとであったが、歳月を重ねて、今の彼女は、優しく、気高く、そしてまことに美しい。などと考えているうちに、眠ってしまう。

以上が、私の優雅なる隠遁生活、そのある一日である。

 

やがて哀しきパチンコ Tears of PACHINKER

パチンコは、かなしい。
パチンコは、さみしい。
パチンコは、くるしい。
 
まるで「片思いの恋」のようだ。
「片思い」にも、「パチンコ」にも身を焦がすような、「悦び」と「陶酔」があるが、それでも「かなしみ」のほうが、それらを上まわる。
単にギャンブルだから、というだけではなく、ほんとうに割が合わない。
あなたがパチンコに出かけたとする。3000円と予算を決めて、堅実に打つ。5000円くらい勝った。出玉を換金しても良い。景品としてお菓子と交換するのも良い。
で、だったら何だというのだ?
もちろん本人が楽しんで打っているのだからそれで良いのだ、とは言える。
しかし、あなたが費やした3000円のお金で、他に何ができたであろう?
ブックオフで本を何冊か買って読む。あるいは、映画館で映画を見ながらポップコーンとコーラを堪能する。大切な家族や、友だち・恋人にプレゼントをする。
いろんなことができたはず、なのだ。
費やした時間について考える。
1時間で打つのを止めたとしよう。その1時間でできたことを考える。
犬の散歩。のら猫探し。花の写真を撮る。路線バスにあてもなく乗ってみる。お気に入りの喫茶店でコーヒーか紅茶を飲む。誰かに手紙を書く。
そんなことができたはず、なのだ。
なのにそれでも、「あなた」は、パチンコを打つことを選んだ。
あるいは、パチンコをする「以外の」選択肢を選ばなかったのだ。
あなたたちが「なぜ」パチンコをするのかは、パチンコをしない僕には、ほんとうのところよくわからない。
だから、あなたたちを断罪することも、代弁することも、ともに僕にはできない。
ただ、それでも、あなたたちの気持ちを「想像する」ことは、僕にもできる。
きっと、あなたたちは、
「かなしい」のだ。
「さみしい」のだ。
「くるしい」のだ。
そして、「弱い」のだ。
みずからの内にある、そうした、かなしみ、さみしさ、くるしさ、それらを「ことば」にあらわすこともできず、そうした、「負うた感情」たちから逃れるようにしてパチンコに向かうのだ。
決して「楽しんで」いるわけ、ではないのだ。
なぜこんなことを「あなた」に対して断定的に、えらそうに言えてしまうのかというと、それは、「僕」自身もまた、「かなしい」にんげん、だからだ。
僕はパチンコはやらないけれど、かなしみや、さみしさや、くるしさについてなら、ようくわかっている、つもりなのだ。
だから、もう、「パチンカー」たちよ!
みずからをさげすむ必要はない。
世間の批判に、こころを折られることもない。
「あなたは、あなたであればいい」(マザー・テレサのだ。
 
おお、「パチンカー」たち、
現代の「求道者」たちよ。
God bless you.
 
なぁんて、ね…!
 

「人間性 humanity 」に関する、一考察(原案、備忘録として)

人間性 humanity 」を守ることこそが、「人間存在 human being 」を守る、ほとんど唯一の手段ではないか。生物学的な、医学的な、人間の「命」を守ることのみに着目するのではなく。「人間性」を失ったときに、「人間」はそれでもなお「人間」と呼べるのか?危険な問いだ、とは分かっているのだが…。

 

cf.) 2人の「不条理」作家、フランツ・カフカアルベール・カミュ。「それは〈世界〉の不条理か、〈人間〉の不条理か?」。相模原事件、「植松聖と我々の社会、それぞれの〈人間性の否定〉、そのありよう」。

 

(原案につき、未完)

ただ、俺は…。

(2020年3月30日、午後12:01、Twitterに投稿。本日、2020年4月21日、午前5:43、本ブログに掲載)

 

俺は観察し、

考え、

記憶する。

 

俺には分かる。

俺には分かる。

 

しかし、俺には何も変えられない。

 

世界を変革することも、

惚れた女ひとり振り向かせることも、

できない。

 

でも、俺には分かる。

分かっていることは、分かる。

 

ただ、観察し、

考え、

記憶し続ける。

 

「人間性」を担保するのは「不要不急」の外出

(拙文、2020.04.04記す、2020.04.18、本日発表。)

 

…って、タイトルで結論はもう出ちゃっているんだけどね。

「不要不急の外出を自粛するよう要請」、ってさぁ…。

どうなの?この日本語としてのセンスが疑わしいフレーズ?!

論理的でも全くないし!

例えばオレが外出しようとしている時に、「いや、待って、それ本当に今日じゃないといけないんですか?」とか、聞いてくるわけ。いや、アンタに関係無いでしょ!オレの外出の「必要緊急」かどうかを、なんでアンタにジャッジされなきゃいけないわけ?アスホール!!

ライブ、ダメ。飲み会、ダメ。カラオケ、ダメ。パチンコ、ダメ。映画、ダメ。展覧会、ダメ。図書館、ダメ。学校、ダメ。カフェ、ダメ。食料品と生活必需品以外の買い物、ダメ。旅行、ダメ。おまけに、政権批判もダメ…。

はぁ?!何言ってんだアンタ?!それじゃ、外出を伴う一切の「人間活動」がダメってことじゃん!!ふざけんな!!!

「人間活動」できないってことは、「人間性」を捨てろ、って言ってんのと同じだからね?!

このことの重大性と異常性、わかっているの?!!!

あぁ、わかっているよ、「外出しなくても、Stay at home でもできる楽しみを見つけようねー!」、とか「今は非常時だから!!」、とか言うんだろ?はいはいはいはい、わかってますよ、そんなこたぁ!でもさぁ、外出する自由を自分たちから手放すってことについては、も少し冷静になって慎重に考えてみたほうが良くない?

外出を制限されるってことは、移動の自由とか集会の自由を制限されるってことだよ?!あと、「幸福の追求権」とか、「愚行権」もフルスペックでは認めてもらえなくなるってことだよ?

「自己責任」?「権利には義務が伴う」?おうおう、上等だよ、コノヤロー!!本当に自己責任で行くなら、「自己意志決定権」で良いじゃねーか!!義務義務って言うなら、権利を守るためには、権利を積極的に行使することも、権利擁護のための義務を果たしてることになるんだよ!!バーカ、バーカ!!!

「非常時」、「緊急時」って言うならさぁ、それじゃあ行政のトップこそが、自ら責任を負うて、強権的な決断を「あえて」下すべきなんじゃないの?結局は自分がいちばん責任から逃げてんじゃん、権力者さんたちヨォー!!!

それからさぁ、国民、市民のみなさんもさぁ、なーに急にコロっと「良い子ちゃん」「優等生」になっちゃってんの?そりゃ、「ウィルスとの戦い」の前には、私権の制限もやむなし、って考えもわかるよ?でもさぁ、こんなにも「あっさりと」準戦時体制に従順になっちゃって良いの?「対テロ戦争」のときは、「戦争法案」のときは、あんだけ警戒して抵抗してたのに???オレたちの権利と自由をそうそうこんな簡単に権力者にお預けしちゃって、本当に良いの???ガチで「緊急事態宣言」とか、「ロックダウン」なんかやられた日にゃあ、たまったもんじゃありやせんぜ???その「緊急事態」、「ロックダウン」、「いつ」終わんの?「なに」をもって解除の根拠とするの?「ナチスのやり方に学ぼう」とか言っちゃってたおっさんとその仲間たちだせ?今の政権???どんだけ権力者たちの善意を信じられるだけの自信があるの???隠蔽、改竄、虚偽答弁がまかり通ってんのに???どんだけ「平和ボケ」?「お花畑」?

本当にみーんな、忘れっぽくて、鈍感で、ろくすっぽモノも考えず、不安に駆られて、キーキーわめいて、そのくせ「こころをひとつに!」、「ONE TEAM !!」とか言っちゃって、じつは陰にひなたに「非国民!」、「日本から出ていけ!」とか、平気で言うし。あああ、なぁんて、「意識高い」、「美しい国」の国民、いや、「臣民」?なんでしょうねぇー、みなさんは!!!

オレは「日本」と「日本人」のことが、本当に大好きだから、「インチキ」な、「フェイク」な「愛国者」なんざ、見てるだけでヘドが出るぜ!!!「まっとうな」日本と日本人、っつうもんが、どういうもんか、一度でもいいから真剣に、考えて考えて考えつくしてみてから、ご高説のたまってくれたまえよ、新時代「令和」に生きてる日本人のみなさんヨォォォーーー!!!

ちなみに、オレの中では、いまだもって「平成」は終わっていないから!!!

ロクな総括も無しに、平成を終わらせてたまるか!ってんだ!!!

なーにーがー、「令和」だよ!!!「Beautiful Harmony」???

ヘソが茶を沸かすぜ!!!

これがホントの「もはや、戦後ではない」ってことかぁー?!!!

「戦後」でないなら、んじゃ、「戦前」なんじゃねぇー????

確かに、「面白い」新時代かもなぁ、バカどもにとっては!!!

悲しいことに、オレは、そこまでバカにはなりきれませんでした。すんまそん。

もう、みんな、それぞれ好き勝手にやってりゃイイじゃん。

もう後藤隊長じゃないけど、「あなた方には愛想が尽き果て」てしまいそうだよ、ホントに…。

「まともに」、「物事を」、「考えられるひと」たちとだけ、付き合っていられたらいいんだけど、そうも言ってられないんだよなぁ……。

因果だ。すべてが、因果だ。

「うつくしいもの」のことだけに専念して生きていけたら、どんなに良いか……。

 

あの娘と、話がしたい。ただの話でいいから。ただの話で。

マイ・オールタイム・ベスト・シネマ、5選

個人用メモ。

 

①『ふたり』大林宣彦監督

 

②『スカイ・クロラ押井守監督

 

③『ゼロの未来』テリー・ギリアム監督

 

④『パターソン』ジム・ジャームッシュ監督

 

⑤『T2 トレインスポッティングダニー・ボイル監督

 

次点その1『天気の子』新海誠監督

 

次点その2ブレードランナー2049ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督

 

(いずれも、2020414日時点でのチョイス。)